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第1回アースデイのラディカリズム

第1回アースデイのラディカリズム

アースデイ本来の精神を取り戻し、市民参加を深め、行動を促そう。

CCNow翻訳記事: https://coveringclimatenow.org/from-us-story/the-radicalism-of-the-first-earth-day/

気候ジャーナリストにとって、アースデイは複雑な意味を持つ: 気候変動報道がいまだにサイロ化しているニュースルームでは、アースデイは歓迎すべき注目の瞬間である。しかし、企業のグリーンウォッシングと、単純化されすぎた気候のストーリーに溢れる日でもある。

本来のアースデイの精神を思い出すことは、ジャーナリストにとって世間の注目が気候に集まる瞬間を活かすことであり、視聴者と報道機関に4月22日以降も気候アクションの力について考えてもらうことに役立つ。

 

最初のアースデイは、公害に対する社会的関心が高まる中、1970年に始まった。この活動は、公民権運動、反ベトナム戦争抗議、第二波フェミニズムなど、当時起こっていた多くのカウンターカルチャー運動から直接インスピレーションを得た。

4月22日の最初のデモには、当時の米国人口の10分の1に相当する約2000万人もの米国人が参加した。その規模は現在ではほとんど想像することもできない。

そしてその動員は功を奏した。大気汚染防止法、水質汚濁防止法、絶滅危惧種保護法などの基盤となる環境法は、こうしたデモをきっかけに制定されたのである。

EPA(アメリカ合衆国環境保護庁) のウェブサイトでは、1970 年 12 月に設立された EPA の設立に直接影響を与えたのも、最初のアースデイであると記されている。

アースデイが本来持っていたラディカリズム/急進主義は、今では遠い過去の出来事のように思える。「最近のアースデイはとてもおとなしいものです」と『How a 1970 Teach-In Unexpectedly Made the First Green Generation』の著者であるアダム・ロームは、2020 年にティーン・ヴォーグにそう語った。

「最初のアースデイは、なぜ環境問題が起きているのか、魂を込めて問いかける日だった 」とロームは言う。

ジャーナリストにとって、現代のアースデイは、さまざまな”グリーン”な取り組みについて取材を求める企業からのプレスリリースで受信トレイがいっぱいになる日となった。

エクソンモービルやコーク・インダストリーズのような超汚染人もみな、アースデイを “祝った”

そんなことは無視していい。その代わりに、アースデイが提供するもの、すなわち気候危機に広く世間が注目する貴重な瞬間を受け止めよう。

世界中のジャーナリストたちが、野心的で、解決策に基づいた報道をするチャンスを掴んでいる。

みな彼らを見習うべきだ。 最初のアースデイは、意識の広がりがいかに真の政治的変化をもたらすかを示してくれたのだから。

企業のグリーンウォッシュが氾濫する日を嫌うのは簡単だ。

しかし、一般の人々の関心を気候や気候変動に向けるというのは、素晴らしいアイデアである。誤解は、それが毎年 1 日だけに制限されなければならないという考えだ。

ニュースルームと視聴者の双方に、4月以降も気候について考える準備をさせることが、永続的な変化を実現するための第一歩である。