ゲストハウス宿泊でMedia is Hopeを応援!?北海道のオフグリッドハウス「POSSI HATOYAMA」に宿泊体験してきました!!

電気を「自給」して暮らす家
ここは、電力を市場からなるべく買わずに自家発電で賄う「オフグリッドハウス」。
「オフグリッド」とは、電力会社が運営する送電網(グリッド)に接続せず、エネルギーを自給すること。POSSI HATOYAMAでは、太陽光発電と蓄電池システムを駆使して、電力の自給自足を実現しています。
今回は、Media is Hope一行で POSSI HATOYAMAに宿泊体験!
Media is Hopeのサポーターでもあるオーナーの古野善昭さんに、オフグリッド実現への想い、そしてその快適さの秘訣をご紹介いただきました!
「この家は、地球の未来について、色々言いたい。」オーナー古野さんの想い
2024年8月発売「サンデー毎日」に、POSSI HATOYAMAの広告が!
「『電気を買わないで暮らすなんて我慢だらけなんじゃないか』というイメージから、オフグリッドはあまり歓迎されないことが多いです。北海道の厳しい寒さの中で実践することで、『我慢せずにオフグリッドをして生きていける』ということを証明したかった」
元々は、大工兼建築家のオーナー古野さんのモデルハウスだったこのお家。2022年から約1年の工事期間を経て、オフグリッドハウスへと生まれ変わりました。「POSSI HATOYAMA」には ”possible(可能)”という意味が込められています。
以前から「自然の豊かなところで暮らしたい」と考えていたという古野さん。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの活動を目にしたことをきっかけに、本格的に気候変動と向き合うようになったといいます。
「真っ当な気持ちでいられる時間がないくらい、色々な問題だらけの世の中です。オフグリッドを実践することは、ただ『電線からはずれる』だけではなくて、そういう社会の枠組みからの『独立宣言』でもあると思っています」
エネルギーの自立は電気代の節約につながるだけではなく、気候変動への具体的なアクション。古野さんの取り組みは、まさに「持続可能な住居」のモデルケースです。
「電気を自給」そのシステムとは?オフグリッドハウスの秘訣、大公開
平屋建てのPOSSI HATOYAMA。外壁・内壁の塗装などを除く大部分を、なんと古野さんが1人でこつこつと建設されたそうです。
ソーラーパネル
家の裏手には、大きなソーラーパネルが。家庭用のソーラーパネルは、発電量が4~6kw規模のものが一般的ですが、「どうしても、北海道で100%自家発電を達成したい」古野さんの想いで10kwのパネルを設置!
- 雪下ろしがしやすいよう斜めに設置されたソーラーパネル
- 雪の季節には毎朝、古野さん自らシャベルで雪を下ろす
1日の発電量は、最大66kw。 一般家庭の場合、約3日分に相当する電力を生み出すことができます。
蓄電
日中にソーラーパネルで発電し、電気自動車と施設内の蓄電池へ蓄電。昼間の太陽エネルギーを、夜間も含めて24時間活用できる仕組みです。
- 太陽光パネルで発電された電力をEV車に蓄電
- 施設内に設置された蓄電池
POSSI HATOYAMAで使いきれない分は売電する仕組みも。地域のエネルギー循環に貢献しています。
- 家の中のモニターでは、発電/売電/買電状況がわかる
- 日中に発電した電気を貯めたポータブル電源も設置
日照時間が少なく消費電力も多い冬季は不足分を市場の電力で補うこともありますが、電力を購入する日も年間60日ほどで済むそうです。
地中熱ヒートポンプ
この日の気温は、約5度。
夜間は0度近くに冷え込みますが、家の中はシャツ1枚で過ごせそうなほど暖かです。
なぜ、こんなに暖かいのでしょうか?
その秘訣は「地中熱ヒートポンプ」にありました。
- 「地中熱ヒートポンプ」工事の様子
POSSI HATOYAMAの敷地内、年間を通して気温が13度~15度に保たれる地中2メートルに、 総長720mの採熱管を設置。管の中を「不凍液」が循環し地中の熱を集め、暖房用にさらに加熱されて、室内のヒーターへ熱が届く仕組みです。
- 室内にある天井高のヒーター
地中熱を利用することで、夏場は冷たい空気が、冬は暖かい空気が室内を快適な温度に保ちます。夏は「滝のそばにいるかのよう」な快適な冷気が出てくるのだとか!
もちろん、断熱対策も万全。木製サッシと三重窓が、室内の温度を保ちます。
- 三重に設置された窓と木製のサッシ
POSSI HATOYAMA 宿泊でMedia is Hopeを応援
古野さんは継続的にMedia is Hopeの支援をしてくださっており、2025年1月からは、POSSI HATOYAMAの宿泊費の一部を寄付してくださっています。
皆さまのご宿泊が、気候変動解決へ向けた一歩になります。
古野さんがこだわり抜いた「我慢なきオフグリッド」の世界、ぜひ体験してみてください。
オフグリッド実践者の古野さんと、Media is Hopeの活動がかけ合わさることで生まれる相乗効果を楽しみにしています!
<古野 善昭 ふるの・よしあき >
一級建築士事務所エフプラン代表 、一級建築士 / 大工。
1969年北海道栗山生まれ。岩見沢東高等学校から日本大学芸術学部文芸学科へ進学。
卒業後は地元栗山へUターン。大工として建築の世界に入り、2003年エフプランを開設。
2007年には一級建築士の資格を取得。
これまで手掛けた新築建設は個人住宅や店舗など計22棟。
リノベーション、リフォームなどの施工実績も多数。
2022年にオフグリッドハウスの実現を目指したプロジェクト、
「POSSI HATOYAMA」を立ち上げ、本業と並行して活動中。